カスピ海ヨーグルトが固まらない理由!復活させる方法はある?
カスピ海ヨーグルトは家庭でも簡単に手作りできるヨーグルトです。カスピ海ヨーグルトを作り出す乳酸菌であるクレモリス菌FC株は非常に生命力が強いので、ヨーグルトメーカー無しでも簡単に発酵させることができます。
しかも、生命力が強いおかげで、簡単に植え継ぎできるので、何度も使えます。
でも、乳酸菌は生き物です。発酵方法を間違えると、固まらない事もあります。カスピ海ヨーグルトの場合でも、もちろん同じです。
いったいなぜ固まらなくなってしまうんでしょうか?そして、復活させる方法はあるのでしょうか?
ここでは、カスピ海ヨーグルトが固まらなくなった時に考えられる理由と、復活方法をお伝えします!
目次
カスピ海ヨーグルトが固まらない理由
クレモリス菌FC株は非常に生命力が強く、低い温度でもどんどん発酵が進みます。その発酵力の凄さは、たとえ冷蔵庫の中でも発酵が進むほどです。
それほど簡単に作ることができるカスピ海ヨーグルトが固まらないというのは、結構深刻な状態です…。固まらない理由として、考えられるのは次の4つです。
- 発酵温度が間違っている
- 使っている牛乳を間違っている
- 雑菌が混入している
- 菌が死んでいる
このような場合に固まらなくなる理由や、それを防止する方法を順番に解説していきます。
発酵温度が間違っている
ヨーグルトを作る時の基本中の基本は、発酵温度です。乳酸菌が好む温度に保つ事で、発酵を速やかに終わらせることが重要です。
クレモリス菌FC株の場合は、最適な温度が27℃と低めです。この低めの発酵温度のおかげで、常温でも発酵が進む上、より高温を好む雑菌の繁殖を抑えることができるのです。
しかし、発酵温度が27℃からかけ離れていると、発酵がうまく進みません。温度が低ければ発酵速度が遅くなります。また、高温過ぎると今度は乳酸菌が死滅してしまい、発酵が進まなくなってしまいます。
簡単に作ることができるカスピ海ヨーグルトであっても、理想はヨーグルトメーカーを使って発酵させることです。
もし、それができなければ、家の中でも日光が当たらない、温度が安定している場所で発酵させるようにしてください。
使っている牛乳を間違っている
カスピ海ヨーグルトに限らず、ヨーグルトを作る時には、「成分無調整牛乳」を使うことが基本です。
“無脂肪”や”低脂肪”の牛乳や脱脂粉乳の場合は、出来上がりが、かなり緩くなってしまいます。
これらの牛乳は脂肪分以外にも、タンパク質や乳糖なども取り除いている場合があります。そうなると乳酸菌の発酵に必要な栄養分が無いため、十分な発酵ができないのです。
このような事にならないために、使っている牛乳が”成分無調整”かどうかを確認してみてください。
雑菌が混入している
カスピ海ヨーグルトは生きた乳酸菌で牛乳を発酵させたデリケートな食品です。
発酵させるときには、クレモリス菌FC株以外の雑菌も増殖する可能性があります。このような雑菌の方が先に増殖して、牛乳を腐敗させてしまうことがあります。こうなると当然固まりません!
色や臭いが変だったり、固形分と水分が分離しているのに、全然固まってないなど、明らかに変な場合は、残念ながら腐っています。
こうなると種菌としても利用できないので、捨てるしかありません。
こうならないためには、適正な発酵温度にすることや、雑菌の混入を防ぐことを徹底しましょう。ヨーグルトを手作りする時の器具の簡単な消毒方法はこちらの記事に書いているので、良ければご覧ください!
⇒ 手作りヨーグルトの容器の消毒方法!熱湯を使わない簡単手順!
菌が死んでいる
もはやどうしようもないのが、クレモリス菌FC株などの乳酸菌が死んでしまっている状態です。
こちらの記事にも書きましたが、クレモリス菌FC株の保存期間は冷蔵で1週間、冷凍で1ヶ月です。
⇒ カスピ海ヨーグルトの種の保存期間は?余裕を持つなら冷凍で!
これを過ぎると、乳酸菌はだんだん死んでいってしまい、最後には全滅してしまいます。乳酸菌にだって寿命があるわけです。
こうならないためにも、なるべく早いサイクルで、食べるようにしたり、種菌を冷凍保存しておくようにしましょう。
というわけで、ここまではカスピ海ヨーグルトが固まらない時に考えられる理由を見てきました。
では、固まらなかったカスピ海ヨーグルトを復活させる方法はないのでしょうか?
次はその復活方法をお伝えします。
固まらなかった場合の復活方法
カスピ海ヨーグルトの種菌は安い物ではないため、固まらなかったカスピ海ヨーグルトを復活できたら嬉しいですよね。
しかし、実は復活させることは、とても難しいというのが正直なところです。
一応復活させるためのポイントを紹介しておきますが、これで復活できたらラッキーと思ってください。
- クレモリス菌FC株にとって最適な温度で発酵させる
- 牛乳を徹底的に殺菌する
- 少量で作る
ヨーグルトメーカーなどを使って、27℃の発酵温度を保つ。
鍋などで牛乳を煮沸消毒する。
速やかに発酵を完了させるために、少量の煮沸した牛乳で作る。目安は100ml~200ml
この3つのポイントを押さえて、もう一度通常の手順でカスピ海ヨーグルトを作るだけです。
カスピ海ヨーグルトを作る時の通常の手順はこちらです。
⇒ カスピ海ヨーグルトの作り方!夏でも冬でも失敗無しの手順!
この手順では種菌はフジッコの市販品を使っていますが、これを復活させたい生のカスピ海ヨーグルトに置き換えてください。
またこの手順では、牛乳は開封直後の物を使っていますが、実は市販の牛乳はごく微量の雑菌が残っている場合があります。そのため、鍋などで煮沸消毒してから、常温に冷ました牛乳を使ってください。
もし、この方法でも復活しなければ、残念ながらもはやクレモリス菌FC株が全滅しています。死んでしまった乳酸菌を生き返すことはできないため、素直に新しい種菌を購入するしかありません。
⇒ カスピ海ヨーグルト手作り用種菌
カスピ海ヨーグルトは簡単に発酵させることができるため、油断してしまいがちです。しかし、こんな悲しいことにならないように、十分注意してくださいね。
まとめ
カスピ海ヨーグルトは家庭でも簡単に発酵させることができます。
とっても簡単ですが、それでも次のような場合は、固まらなくなる可能性があります。
- 発酵温度が間違っている
- 使っている牛乳を間違っている
- 雑菌が混入している
- 菌が死んでいる
簡単であっても普段からこれらのことに注意して作るようにしてください。
カスピ海ヨーグルトを長く楽しむために、個人的におすすめなのが、1000mlパックの牛乳で一気に作らず、500mlパックの牛乳でこまめに植え継ぎしていくことです。
この方がクレモリス菌FC株が、常に新鮮で元気な状態になるため、長持ちさせることができます。
そして、保険の意味で種菌を冷凍保存しておけば完璧です!
手軽で様々な健康効果があるカスピ海ヨーグルトなので、是非、長持ちさせてくださいね!
⇒ 【保存版】発酵食品の作り方!簡単で安全な方法を紹介しちゃいます!
最近のコメント