さつまいもでおならが出る理由!それは腸内環境が良い証!
最近、うちの近所のスーパーでは焼き芋を売るようになりました。とても安いので、よく買って食べています。ねっとりと粘りが出るまでじっくりと火が通った焼き芋は甘くて最高です!
しかし、昔からさつまいもを食べると、おならが出るとよく言いますよね?でも、今の私は毎日のヨーグルトでかなり腸内環境が良いはずなので、おならなど出ないはずだ!そう思っていたのですが、焼き芋を食べると、もの凄くおならが出てしまいます。
一体なぜさつまいもを食べるとおならが出てしまうのか、調べてみるとむしろおならが出た方が良いことが分かりました!
今回はさつまいもでおならが出る理由についてお伝えします。
目次
さつまいもを食べるとおならが出るのはなぜ?
さつまいもを食べると、なぜおならが出るのでしょうか?その理由は次の2つです。
- 人間には分解できないでんぷんを多く含む
- 大量の不溶性食物繊維が腸を刺激する
これらの2つの特徴はさつまいも特有のものです。それぞれについて見ていきましょう!
人間には分解できないでんぷんを多く含む
さつまいもには多くのでんぷんが含まれています。このさつまいものでんぷんは2種類あります。それぞれには次のような性質があります。
- αグルコシド結合のでんぷん
- βグルコシド結合のでんぷん
αグルコシド結合とは、ぶどう糖の分子が直列に結合しているでんぷんです。人間が持っているアミラーゼという消化酵素で分解可能で、通常は小腸でほとんど全てが消化吸収され、大腸には到達しません。
βグルコシド結合とは、ぶどう糖の分子が複雑に結合しているでんぷんです。βグルコシド結合のでんぷんは、さつまいも全体のでんぷんのうちの10%~20%程度ですが、人間には消化不可能なため、小腸をそのまま通過して、大腸まで届いてしまい、善玉菌のエサになってしまいます。善玉菌はβグルコシド結合のでんぷんを分解する過程で、二酸化炭素を出します。これがおならの原因となります。
腸の中の善玉菌の発酵には2種類あり、最後に乳酸だけを作り出す発酵をホモ乳酸発酵と、乳酸以外のものも作り出すヘテロ乳酸発酵があります。
腸の中の善玉菌の中で最も多いのはビフィズス菌ですが、ビフィズス菌はヘテロ乳酸発酵を行うため、乳酸以外にもビタミンや短鎖脂肪酸、そして二酸化炭素を作り出すのです。そのため、元々のビフィズス菌が多ければ多いほど、作り出される二酸化炭素の量は増えてしまいます。
おならが出るのは困ったものですが、おならの量が多いのは腸内環境が良い証拠なので、喜んで良いことなのです!
大量の不溶性食物繊維が腸を刺激する
さつまいもは不溶性食物繊維を多く含んでいます。その量は100gあたり2.3gと野菜の中でもトップクラスです。
不溶性食物繊維は腸の中で水分を吸収して膨張します。膨張した不溶性食物繊維は腸を刺激して、蠕動運動を活発化させます。
その結果、排便を促すのですが、さつまいもの場合はビフィズス菌がでんぷんを分解して、二酸化炭素が大量に作り出されているため、活発になった腸の活動により、おならが出るのも活発になってしまうのです!
おならが活発に出るのは困ったものですが、便秘の改善にもなるため、これも喜ばしいことなのです…。
とは言え、やっぱりおならが出るのは悩ましいですよね?それに何よりもおならは臭いが気になります。実際のところさつまいものおならの臭さはどの程度なのでしょうか?
さつまいものおならが臭くない理由
おならといえば臭いものですが、実はさつまいもを食べることで出てくるおならは臭くありません。おならが臭くなる理由は、悪玉菌の働きのせいだからです。
おならが臭くなるのは悪玉菌が作り出す腐敗物質のせいです。悪玉菌の好物はタンパク質や脂肪分です。肉や魚は悪玉菌が大好きな食べ物の代表です!
これらの物質を悪玉菌が分解する際に、アンモニアや硫化水素、インドールやスカトールというウンチの臭いの主成分の物質を作り出します。
これらは臭いだけでなく、腸から吸収されると血液にのって皮膚から排泄されると、肌荒れや皮膚炎などのお肌のトラブルに、肺から排泄されると口臭の元になります。
さつまいもには、悪玉菌の好物のタンパク質や脂肪分がとても少ないため、悪臭の元になる腐敗物質も作られません。さつまいものおならの主成分のほとんどは二酸化炭素のため、ほとんど臭くないのです!
おならというと悪いイメージですが、さつまいものおならは善玉菌が活発に活動している証拠なわけです。そこで、次はさつまいもの整腸作用について、見てみたいと思います。
さつまいもは整腸作用の高い食べ物!
私のようにおならが出る=腸内環境が悪いと考える方も多いと思います。しかし、同じおならでも臭くないおならであれば、それは腸の中の善玉菌が頑張っているということなので、腸内環境が良くなってるということです。
さつまいもが腸内環境を改善する仕組みは次のようなものです。
- ビフィズス菌の働きにより腸内が酸性になる
- 不溶性食物繊維の働きにより排便が促される
さつまいものでんぷんは、ビフィズス菌により乳酸や短鎖脂肪酸に分解され、腸の中を酸性にします。悪玉菌は酸性の環境では生きていけないため、悪玉菌の数を減らすことができるのです。
既に説明した通り、さつまいもの不溶性食物繊維は、水分を吸収すると膨張して腸を刺激します。また、ビフィズス菌が作り出した二酸化炭素も腸を刺激します。これらの相乗効果により、さつまいもには高い便秘の改善効果があるのです!
こちらの記事では水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の整腸作用について書いていますが、さつまいものでんぷんはあたかも水溶性食物繊維のような働きをするのです。
⇒ 食物繊維には水溶性と不溶性がある!違いと効能を解説!
まとめ
さつまいものおならは実はとても良いものだったわけです。普通、おならは恥ずかしくて汚いものですが、その欠点を補って余りあるほどの高い整腸効果があります!
ちなみに私の場合は、さつまいもを食べておならが出るのは、食べてから半日くらいなので、仕事が終わった後の夜に食べるようにすれば、朝までにはおならが落ち着きます。
是非、お腹の調子を整えるためにも、さつまいもを積極的に食べてみてはいかがでしょうか!?
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