EPS(多糖体)って何?その効果と含まれている食品を解説!



最近は様々な健康効果のあるヨーグルトが販売されています。その中でも根強い人気があるのが明治乳業が販売しているR-1ヨーグルトです。

R-1ヨーグルトは免疫力を上げて、インフルエンザなどの感染症を予防する効果があるとされ、一時的にスーパーから消えてなくなってしまうくらい人気になりました。今でもヨーグルト売り場の面積の多くがR-1ヨーグルトです。

そんなR-1ヨーグルトの免疫力向上効果の秘密が、EPS(多糖体)と呼ばれる物質です。EPSなんて言われると、何だか体に良さそうな凄い物質のような気がしますよね!?

でも、実はEPSを含む食品の中には、昔から日本人が食べてきた食材がたくさんあるんですよ!R-1ヨーグルト他のヨーグルトに比べて割高感もあります。他にもEPSを含む食品があるのに、それを知らないで毎日R-1ヨーグルトを食べ続けるのは、ちょっと損してるかもしれません。

そんなEPSの事については、知らないことばかりですよね!

そこで、ここではEPSと呼ばれる多糖体の効果と、EPSをたくさん含む食品をお伝えします。

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目次

EPSとは?

EPSは”Extracellular polymeric substances“の略で、様々な微生物がその環境に適応するために、体外に分泌する物質です。

EPSには微生物自身を守るバリアーや栄養の運搬、環境変化から保護する役割などがあります。最も分かりやすいのが、海藻の表面のヌルヌルの成分や発酵食品のネバネバ成分です。

他にもキッチンのシンクのぬめりや、虫歯の原因となる歯垢も、細菌が分泌したEPSです。

日本語では、単に多糖体と呼ぶことが多いですが、正式名称は細胞外高分子物質といいます。

このようにほぼ全ての微生物はEPSを分泌しており、その種類も様々です。

例えば単糖類が多数結合した物質である食物繊維や炭水化物と呼ばれるような物質の事もあれば、タンパク質が結合したムコ多糖類、リン脂質や脂肪が結合したリポ多糖類と呼ばれる物質の事もあります。

では、R-1ヨーグルトなどに含まれるEPSにはどのような効果があるのでしょうか?

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EPSの効果

乳酸菌もEPSを分泌します。中でも有名なのがR-1ヨーグルトの乳酸菌が作り出すEPSです。

R-1ヨーグルトのEPSは単糖類が複数結合した多糖類です。これをマウスに投与して免疫力の活性状況を調べた実験をしたところ、免疫力が活性状態にある時に分泌されるサイトカインという物質が増加していることが分かりました。

また、小学生にボトル入りのR-1ヨーグルト112mlを毎日飲んでもらったところ、インフルエンザの感染率が0.64%でした。一方、R-1ヨーグルトを飲んでない小学生の感染率は10%前後という高い数字でした。

この事からR-1ヨーグルトのEPSには高い免疫力向上効果があることが分かっています。

しかし、なぜEPSが免疫力を向上させるのかは、よく分かってないことが多く、まだ研究段階ですが次のような説が言われています。

  • EPSが免疫細胞のエサになる
  • 免疫細胞がEPSを異物とみなして、免疫力が活性化する


直接的な理由はよく分かっていないものの、EPSが免疫細胞を活性化させる場所は腸であることは確かです。

食べ物というのは、人間にとってはある意味、異物そのものです。この異物の中には人間にとって有害な病原菌もいます。そのため、腸には免疫細胞が集中しているのです。その数は体全体の70%にも及ぶと言われています。

EPSはこの腸にいる免疫細胞、特にナチュラルキラー細胞やマクロファージを活性化すると言われています。

しかし、最近ではEPSというと、すぐにR-1ヨーグルトをイメージする人が多いかもしれません。

でも、R-1ヨーグルトってちょっと割高ですよね…。実はEPSを含む食品って他にもたくさんあるんです。わざわざ割高なものを買って食べなくても、R-1ヨーグルトよりももっと安い食べ物だってあるんですよ!

というわけで、次はEPSを含む食品を見ていきましょう。

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EPSが含まれている食品

実はEPSはほとんどすべての微生物が分泌する物です。

では、どのような食品に含まれているかというと、次のようなものになります。

  • キノコ類
  • 海藻
  • 発酵食品


海藻やキノコなどの菌類や発酵食品には、多くのEPSが含まれています。

具体的にはどのような食品が良いのか、それぞれ紹介していきます。

キノコ類

キノコは代表的な菌類の食べ物です。

この中でもぬめりが強い次のようなキノコがおすすめです。

  • なめこ
  • キクラゲ


ぬめりが強いキノコと言えばなめこですが、他にも表面がヌメヌメしてるキノコはEPSを豊富に作り出しているキノコと言えます。

海藻

海藻類は全般的にEPSを豊富に含む食材です。

例えばテングサという海藻は、寒天の原料になりますが、これはテングサの作り出したEPSそのものです。

水溶性食物繊維として、腸内環境を改善する効果も高いため、非常におすすめです!

  • 昆布
  • わかめ
  • もずく


どれも安くて日常的に食べられる物なので、普段から積極的に食べましょう。

発酵食品

発酵食品には様々な種類があります。

その中でもEPSg豊富なものは次のような食品です。

  • 納豆
  • ヨーグルト


納豆のネバネバはいかにもEPSが豊富な感じですよね!

そして、ヨーグルトにも全般的にEPSが多く含まれています。その中でも特にEPSの含有量が多いのは、実はR-1ヨーグルトではなく、カスピ海ヨーグルトなのです!

カスピ海ヨーグルトの強い粘りはEPSによるものです。R-1ヨーグルトにも粘りはありますが、カスピ海ヨーグルトの比ではありません。

EPS目当てでヨーグルトを選ぶなら、実はカスピ海ヨーグルトの方が良いんですよ

そんなカスぽ海ヨーグルトの健康効果については、こちらの記事に詳しく書いているので、良ければご覧ください。
カスピ海ヨーグルトの健康効果!普通のヨーグルトとはここが違う!

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まとめ

EPSを含むR-1ヨーグルトはとても人気です。ヨーグルトの中でも最も売れている商品ですが、EPS自体は私たち日本人が昔から食べている様々な食品に多く含まれています。

例えばこのような食品です。

  • なめこやキクラゲなどのキノコ類
  • 昆布やわかめ、モズクなどの海藻類
  • 納豆やヨーグルトなどの発酵食品


このような食品には様々な多糖体が含まれているのです。

中でも免疫力を活性化させる効果が特に強いのは、やはりヨーグルトのEPSです。

しかし、実はヨーグルトの中でも特にEPSが豊富なのは、カスピ海ヨーグルトです。カスピ海ヨーグルトは、家庭でも簡単に植え継ぎして増やすことができるので、とてもおすすめですよ。

EPSが免疫力向上に効果があることは既に有名です。でも、実はR-1ヨーグルト以外にも、様々な食品にEPSが含まれています。

是非、今回紹介した食品も食べて、効果的にEPSを摂取してみてくださいね!


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