便秘の種類と原因!あなたの便秘にヨーグルトは効かないかも!
ヨーグルトは便秘に効果があると言われています。しかし、実際にはヨーグルトを食べても便秘が全然良くならないという人も多いようです。
実は私の妻も毎日ヨーグルトを食べていますが、そこまで劇的に便秘が改善している様子はありません。
いったいなぜなのでしょうか?
実は便秘には種類があり、それぞれ原因も様々です。そのため、ヨーグルトが効果がある場合とそうでない場合があるのです。
では、どんな便秘にヨーグルトが効くのでしょうか?
今回は便秘の種類と原因から、ヨーグルトが効くタイプの便秘を見ていきます。
目次
便秘には2種類ある
まずは早速便秘の種類から見ていきましょう。
単に便秘と言っても、実は2種類あります。
- 弛緩性便秘
- 痙攣性便秘
大別するとこれらの2種類になります。いったいどのような特徴があるのでしょうか?
というわけで、順番に見ていきましょう。
弛緩性便秘
弛緩性(しかんせい)便秘とは、大腸や直腸を動かす筋力が低下してしまうことで起きる便秘です。
大腸は筋肉によって、食べた物を直腸に送っていきます。これを蠕動運動と呼びます。そして、直腸に溜まった便も筋肉に力で、肛門から排泄されるのです。
便が正常に排泄されるためには、筋力が大切なのです。しかし、弛緩性便秘の場合は、文字通り筋肉が弛緩してしまっているため、便を排泄する力が弱いため、便秘になってしまうのです。
主に腹筋の力が弱い高齢者や女性に多いタイプの便秘です。
痙攣性便秘
一方の痙攣性(けいれんせい)便秘は、大腸の蠕動運動が活発過ぎることで起きる便秘です。特徴的なのは便秘と下痢を交互に繰り返すことです。
蠕動運動が激しいので、食べた物が消化が不十分な状態で、水分と一緒に一気に排泄され、下痢になっていまいます。その後、疲れ切った腸は活動をしばらく休止するため、便秘になってしまうのです。
痙攣性便秘の場合は腸の活動が激しすぎるので、排便の時に腹痛を伴うのが特徴です。
さて、これらが便秘のタイプです。では、それぞれのタイプはどのようなことが原因でなるのでしょうか?
今度はそれぞれの便秘の原因を見ていきましょう。
それぞれの原因
それぞれのタイプの便秘にも、また様々な原因があります。
順番に見ていきましょう!
弛緩性便秘
弛緩性便秘は日本人に多いたプの便秘です。
その主な原因は次の3つです。
- 運動不足
- 無理なダイエット
- 食生活の乱れ
デスクワークの増加や食事が西洋化したことで、現代は弛緩性便秘になる人が増えています。
順番に詳しく見ていきましょう!
運動不足
運動不足になると体の筋肉が全体的に衰えてきます。
そうなると、腹筋や腸を動かす筋肉も衰えてしまうのです。
現代社会はデスクワークが増えてきています。慢性的に運動不足なライフスタイルの人が増えています。そのため、運動不足は弛緩性便秘の大きな原因です。
無理なダイエット
運動せずに食べ物を減らすだけの無理なダイエットも、弛緩性便秘の原因になります。
十分な栄養を取らないと、体は必要な栄養を補うために、体に貯蔵している脂肪を消費します。これだけなら良いのですが、体は余分なエネルギーを消費する筋肉も落として、消費エネルギーの少ない体にしようとするのです。
省エネというと聞こえは良いですが、実は基礎代謝が落ちて、筋力も落ちるため、体にとってとても良くありません。こうなると、当然、腸の周りの筋肉も減るため、蠕動運動が弱くなります。
また、食事の量を減らすと、腸内細菌にも十分なエサが無い状態になるため、善玉菌が急激に減ってしまいます。腸内環境の悪化が、更なる便秘の原因となってしまうのです。
食生活の乱れ
現代人の腸は全般的に蠕動運動が弱めです。そこに更に食生活の西洋化という要因が加わることで、便秘が悪化します。
便秘改善には食物繊維が良いというのは有名ですが、食生活が西洋化したことで、食物繊維が少なく、肉が多い食事に変化してしまいました。
このような食事は腸内環境を悪化させ、便秘を悪化させます。便秘が悪化すると、便が腸内に長期間留まり、更に便が固くなります。
固い便を出すには、強い蠕動運動が必要になるため、筋力が弱い現代人には、弛緩性便秘を誘発させるのです。
痙攣性便秘
一方の痙攣性便秘は現代人に特有の便秘です。
原因によっては、過敏性腸症候群と呼ばれることもあるようです。
そんな痙攣性便秘の原因には次のようなものがあります。
- ストレス
- 不規則な生活
- 便秘薬や下剤の使い過ぎ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ストレス
腸の運動を支配しているのは、自律神経です。交感神経が優位な時は、腸の活動は弱まり、副交感神経が優位な時には、腸は活発に活動します。
ストレスがかかると、この自律神経の働きが乱れるのです。自律神経の乱れは、腸の活動の乱れに直結するため、腸の蠕動運動が激しくなったり、停止したりを不規則に繰り返すようになります。
ストレスは痙攣性便秘の原因で最も多いものです。
不規則な生活
睡眠不足や生活習慣の乱れも自律神経の働きを乱します。
自律神経は朝になると交感神経が優位になり、夕方を過ぎるとだんだんと副交感神経が優位になるというサイクルを繰り返しています。
不規則な生活はこのサイクルを乱し、自律神経の働きを乱してしまうのです。
私の場合も寝不足や徹夜明けなどは、下痢や便秘を繰り返してしまいます。
不規則な生活も痙攣性便秘の原因になってしまうのです。
便秘薬や下剤の使い過ぎ
便秘を改善するために、便秘薬や下剤を飲んでいる人もいるかもしれません。
これらの薬は腸に無理やり蠕動運動を起こさせるものなので、実は腸にとってはもの凄い負担です。当然このような薬を使った後は腸は疲れ切って、活動が停止します。そうなると、便秘は更に悪化します。
便秘薬や下剤を使うことは、自分で無理やり痙攣性便秘を引き起こすようなものです。そして、普段から濫用していると段々効果も薄れてきます。これらの薬はどうしようもない時にだけ使うようにしましょう。
というわけで、ここまでは、便秘の種類と原因について見てきました。
このように様残な原因で便秘になるわけですが、実際にヨーグルトはどんな便秘に対して効果があるのでしょうか?
ヨーグルトはどれに効くの?
便秘には色んな原因があるわけですが、どの便秘にもヨーグルトが効くわけではありません。
では、どのタイプの便秘に効くのかというと、実はどのタイプの便秘にも直接的な効果はありません。強いて言えば弛緩性便秘に多少の効果があるくらいでしょうか…。
「ヨーグルトは便秘に効く!」なんて言いますが、実はそれは二次的な効果です。ヨーグルトの直接的な効果は、腸内環境を改善するというものです。そして、腸内環境が改善されると腸内が酸性になり、それによって腸が刺激されて蠕動運動が活発になるのです。
しかし、蠕動運動が活発になると言っても、筋力が強くなるわけではないので、劇的な改善は期待できません。
適度な運動や食物繊維豊富な食生活などと組み合わせなければ、便秘は良くならないのです!
まとめ
便秘にヨーグルトが効くと言います。確かに多少の効果はありますが、どんな便秘にも効く万能薬ではないのです!
本当に便秘を治したいのであれば、次のようなことを心がけましょう!
- 自分の便秘のタイプを理解する
- 適度な運動をする
- 規則正しい生活をする
- バランスの良い食事をする
弛緩性便秘と痙攣性便秘では原因が全く違うので、自分の便秘のタイプと原因を理解しましょう。
便秘を改善するために運動をして、腸を動かす筋肉を鍛えましょう。また、適度な運動は自律神経の働きを正常にする効果もあります。
規則正しい生活は、自律神経の働きを正常にして、腸の活動を正常化します。
バランスの良い食事は、腸が排泄しやすい便を作ります。ヨーグルトも腸内環境を改善するので、弛緩性便秘の改善に効果があります。
このように便秘を改善するために必要なことは、いくつもあります。
ヨーグルトはそのうちの一部なんです。
まずは便秘を正しく理解して、自分に合った便秘対策をしてみてくださいね!
最近のコメント